デジタル通貨、厳格規制求める 欧州5カ国、「リブラ」は困難か

「デジタル通貨、厳格規制求める 欧州5カ国、「リブラ」は困難か」という記事が出ています。

この記事の元は、AP通信の「EU heavyweights seek strict rules for digital currencies
Associated Press SEPTEMBER 11, 2020 — 9:35AM」だろうと思われます。

でもって、宣言の原本は、こちら。

翻訳します。

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資産担保型暗号資産(いわゆる「ステーブルコイン」)に関する共同声明

1. 理事会と欧州委員会が2019年12月5日の共同声明で概説したように、資産担保型crypto-assets(いわゆる「Stablecoins」)の取 り決めは、金融の安定性、決済システムの安全性と効率性、公正な競争、欧州連合における既存の金融・通貨 秩序および金融主権を損なうものであってはならない。したがって、資産担保型暗号資産を取り扱うためのすべての選択肢を検討し、法的、規制、監督上の課題と リスクが適切に特定され、対処されるまでは、欧州連合内で世界的な資産担保型暗号資産の取り決めの運用を開始すべきではない。

2. 我々は、欧州委員会が発表した2020年第3四半期のCrypto-Assetsの規制提案に期待し、資産担保型Crypto-Assetsのための正確で安定した規制枠組 みを提供し、必要に応じて、すべての前提条件を満たしていないものを禁止するという欧州委員会の意図を全面的に支持するものである。暗号資産の提案の目的が、決済分野における欧州の影響力を強化し、経済的自律性を強化するための小売決済戦略の目的と慎重に一致していることが非常に重要である。

3. 共同声明を実施するにあたり、我々は、EUにおける資産担保型の暗号資産の規制枠組みは、次の2つの重要な優先事項を果たすべきであると固く信じている。そのために、EUの法制度は、以下の一般原則を中心に構築されるべきであり、さまざまな種類の資産担保型 crypto アセットに適切に適用されるべきである。

  • 作成された資産担保型 crypto アセットの各単位は、法定通貨と 1:1 の割合で交換される(pledge)ものとする。
  • 準備金の対象となる資産は、適切な保護措置が講じられていることを条件に、欧州連合の承認を受けた信用機関に預託された預金、または一部の流動性の高い資産に限定するものとする。
  • 準備金の対象となる資産は、ユーロまたはEU加盟国の通貨建てとし、他の準備金とは別に保有し、為替レートリスクを回避するために非換金性のものとする。
  • 支払目的で広く使用されることを意図した資産担保型暗号資産の場合、利用者は、いつでも額面金額で資産担保型暗号資産を法定通貨に換金できるように、利用者は準備金と発行者に直接請求権を持つものとする。
  • EU 内で資産担保型 暗号資産 スキームの一部として運営されているすべてのエンティティは、活動を開始する前に EU 内で登録されなければならない。

4. さらに、EU の法律は、AML/CFT および公正な競争の観点から、資産担保型暗号資産が発生させる可能性のある特定の問題に適切に対処すべきである。EU 内で活動する資産担保型暗号資産の取り決めのすべてのタイプのサービス提供者は、GDPR の要件を 満たさなければならない。


わが国では、制定法まで仮想通貨を暗号資産と呼び変えてしまって、個人的には、論文のアップデートが大変になっていますが、AP通信的にもデジタル通貨というほうがピンとくるのかなあと思っています。

上のステートメントは、リブラ対応ということなのかと思いますが、個人的には、FB が、EU以外で始めるという選択肢をとんたらどうなるのかなと思ったりしています。もっともリブラは、欧州も抱き込んで始めようとしたので、なかなか、そういう選択肢はないでしょうが。

あと、調べていたら、ECBのLagarde総裁のスピーチが9月10日にあったりしていますね。このスピーチは、いろいろと論文を引用文献にしていたり興味深かったりします。メモまで。